年に2回訪れるカメムシとの闘いの季節。
それが秋と春です。
秋は越冬のためにやたらと家の中に入り込んできます。
そして春は、温かい外界へと巣立つために家の屋根裏などから這い出してくるのです。
カメムシの量としては春よりも秋の方が多めです。
いずれにしても年に2回は絶対出会うことになるカメムシ。
なんとか習性を知り、効果的に対策出来ないか常に考えています。
田舎に住んだらカメムシに慣れる?は幻想のよう
私たちがこの山間の地に引っ越しを考えていた時、最初の段階からこの町の方々からカメムシが多いという話を何度となく聞いていました。
元々カメムシはゴキ〇リの次くらいに嫌いだったので、かなり動揺しました。
しかし、町の人たちいわく
「そのうち慣れるよ」と言いました。
現にその方達はカメムシが衣類に入っていたとか、布団の中で一緒に寝てたというような阿鼻叫喚しそうな状況を「日常的な笑い話」的に話していました。
はっはっはー、みたいな。
強いです、強すぎます。
私はその人たちの話を聞いていて、大量のカメムシに晒されると、そのうち皆様のように「大したことない」と思えるようになるんだ、と思い込みました。
そう思い込んで引っ越してきて、早9ヵ月。
夏に引っ越してきたので、すでに秋と春を経験。
今まさに、春のカメムシに震える日々を送っています。
カメムシに慣れたか?
答えはNoです。
窓枠にカメムシを見つけるやいないや、無意識のうちに口からは絶叫が飛び出します。
あの羽音を聞くと、全力で走りだします。
カメムシがもし自分にくっついたら・・・と想像するだけで鼓動が早くなります。
もはや「カメムシ恐怖症」と呼べるくらいにまでカメムシ嫌いが悪化してしまいました。
引っ越しも本気で考えましたが
実は一時期、本当に引っ越しを考えました。
理由は一つ、カメムシです。
しかしこんな理由でせっかく気に入ったこの場所を投げ出すのは本当にもったいないことだと思い直し、なんとかカメムシ被害を最小にしながらこの生活を続けられないかを検討しています。
ここからが肝心!カメムシの匂いは1ヶ所からしか出ない
さて、カメムシ自体の話をします。
あのカメムシ臭、どこから出るか分かりますか?
お尻からオナラのように出る、体全体からにじみ出る・・・などなど色々考えていましたが、実はカメムシ臭は体のある場所からしか出ません。
それがココです↓
(グロ過ぎたのでモザイクにしています。興味がある方はクリックすると実物が出てきます)
そう、両側の前足の付け根にある「臭腺開口部」から油性の液体を出します。
これが臭いの元です。
羽根から出るのであれば、羽根を抑えてしまえば臭いは出ませんが、この部分って相当微妙です。
どんな形で捕獲しても、カメムシ自身が「危険」を感じるとここから臭いが出てしまうんです。
この臭いは近くにいる仲間に危険を知らせる忌避行動を引き起こすために使用されます。
よって強いカメムシ臭が出た場合、その周囲からカメムシはさっといなくなるのだそう。
ただし、この臭いはカメムシ同士のフェロモンとしても使われます。
マイルドにちょっとだけ出るこの臭いはなんと「集合フェロモン」になるそうです。
安易にこの臭いを利用して忌避行動を促すのは難しいですね。
カメムシの習性として白と黄色を好む
カメムシは白や黄色などの明るい色を好みます。
さらにキラキラと光を反射させるものも大好き。
個人の印象だと、パステル系はカメムシが最も好む色のように感じています。
外にパステルグリーンと黄色のバケツを二つ置いてたことがあるのですが、パステルグリーンのバケツにはカメムシが何匹もくっついていました・・・。
そんなちょっと女子っぽい好みがあるあたりでカメムシにギャップ萌えできるといいのですが、そう簡単ではありません。
日向ぼっこ大好き!狭いところ大好き!
カメムシは飛行する場所としては開けたところを好みます。
天気のよい青空の下、広々とした草原などはカメムシの絶好のドライブポイントということです。
しかし、羽根を休めてのんびりする場所はポカポカ日当たりや、ちょっと寒くなると狭くて体がぎゅうぎゅうで収まる場所が大好き。
日当たりの窓はキラキラと光を反射させる上に温かいという大好きポイントなのです。
そして、寒くなると体を窓枠のサッシに潜りこませ、うっかり行き過ぎると室内にこんにちは、してしまうという流れになる模様。
この流れで、車の中にも入り込みます。
勘弁してほしいですね。
暖かいうちは活発に動き、寒くなると眠る
カメムシは冬眠します。
冬の寒い時期に薪棚の中の薪をひっくり返してみると、必ずと言っていいほどカメムシがくっついています。
しかし、寒い時期のカメムシは眠っているせいか、ほとんど動きません。
刺激しても、足をふにゃ~と動かすくらいで、ひっくり返った姿はまるで死んだみたい。
そのため、この時期のカメムシ駆除は容易です。
春になりポカポカ陽気が続くと、エネルギーを蓄えたカメムシが起きだしてきます。
そして、活発に動き飛びます。
この時期にカメムシを捕獲しようとした際、急に飛んだカメムシに驚き転倒→負傷という流れを経験しました。
この習性を生かしてカメムシ対策をしました
カメムシは真冬に駆除を
12月~2月。
カメムシは家の屋根裏、小屋、床下で冬眠の真っ最中です。
このグーグー時期に、カメムシバルサンを焚いて、一網打尽にします。
カメムシは、寝ている最中のため、何が起きたか分からないまま天国へ飛び立ちます。
臭いもほとんど出しません。
カメムシバルサンを焚いて1~2日したらそこにはたくさんのカメムシの死骸が落ちています。
これだけでも恐怖ですが、後は死骸を頑張って除去してしまえば、春に室内に「おはよう」するカメムシの量は激減します。
窓ガラスを嫌いにさせる
室内への侵入経路の大部分を占める窓枠。
暖かい時期にこの窓に飛来するカメムシの量を激減させるのが重要です。
どのような対策があるかというと、窓枠および窓にカメムシの駆除スプレーを吹きかけておくというもの。
ハッカスプレーやママレモンなども試しましたが、この近隣のカメムシには効果がなく断念。
カメムシ駆除スプレーは1本1,000円近くする高額商品ですが、ここは涙を飲んで買うしかありません。
もう一つ有効な手段として、お香を焚くと窓に飛来しにくくなりました。
お香の香りが嫌なのか、煙が嫌いなのかはわかりません。
アジア系雑貨屋さんで買った安物から、京都で買った高級お香、海外旅行のお土産など何でも同様の効果があります。
試してませんが、蚊取り線香の方が効果的かもしれません。
日当たりのいい窓の外側(内側で焚いても無意味です)でお香を焚く。
これだけで、ほとんど窓にカメムシが付かなくなります。
サッシを埋める
窓は開かなくなりますが、窓の隙間を埋めることで、物理的にカメムシの侵入を防ぎます。
サッシはラバースプレー(車用品コーナーにあります)や、エアコンパテ、ふわふわ紙粘土(100均にあります)などで埋めています。
最もコスパがいいのはエアコンパテで、カインズブランドのものだと、1㎏で200円くらいだったと思います。
このエアコンパテを・・・↓
ちぎって丸めて・・・↓
サッシの隙間を埋める↓
エアコンパテは不乾性なので、どんなに時間が経っても固まりません。
外すのも容易です。
屋根裏にトリモチを仕掛けよう
カメムシの侵入経路として「屋根裏」対策もかなり重要です。
屋根裏から押入れに降り、そこから室内へという経路も我が家はけっこうあります。
ということで、屋根裏にはトリモチを仕掛けておきます。
トリモチというはいわゆる「「ゴキブリホイホイ」や「ネズミ捕り」のようなものです。
屋根裏から室内に降りてくる経路で多いのが押入れの上や物置の上に作られた「点検口」です。
この点検口の隙間からカメムシが這い出してくることがあるようです。
ということで、この点検口を取り囲むようにトリモチを仕掛けておきます。
できれば秋口には仕掛けておきたいところですね。
1ヵ月位してからトリモチを見てみると・・・大変な量のカメムシ(とその他の虫)が引っ付いていました。
このおかげでカメムシが点検口から室内に侵入してくるのを大幅に減らすことができます。
凍殺スプレーでは確実に死にますが・・・
殺虫成分不使用で、-85度で凍らせてしまう凍殺スプレー。
これを吹きかけると確実に殺すことができます。
しかし、このスプレーでカメムシが臭いを出す確率は50%です(経験上)。
よほど近い場所から3秒くらい噴射すると案外とコロっといってくれますが、ちょっとでも距離があるとカメムシは危険を察知してあの臭いを出してしまいます。
そういう意味で、確実性が低い場所とタイミングでの使用はおすすめできません。
本日のカメムシ対策まとめ
基本的にカメムシは2㎜の隙間があれば侵入してくるというのが定説です。
どんなに気密性の高い家を作っても、2㎜の隙間は必ず生まれます。
家だって通気が必要なのです。
カメムシ対策で重要なのは、カメムシの非活動時期にどれだけ屋内に入り込んだカメムシを駆除できるかと、活動期にどれだけ屋外からの侵入を防げるかにかかってきます。
カメムシが室内に出た後の対策は以下にまとめています↓
1日20匹駆除してわかったカメムシ駆除に本当に使えるグッズ
ここではいかに室内にカメムシを招き入れないかを中心にまとめました。
そのために重要なのはカメムシの習性と行動を十分に理解することだと思います。
田舎住みでも虫被害を最小に。
これが私の今一番のモットーです!