梅雨時期や秋の長雨の季節―。
ジメジメした日が続いていると、ヤツが発生することがあります。そう「チャタテムシ」です。
我が家ではとにかく畳でよく見かけます。しかも新しい畳で。
また、あまり人の出入りのない和室なんかはチャタテムシの恰好の住処になります。
チャタテムシは人や家にどんな被害をもたらすのでしょうか。チャタテムシの生態と起こりやすい被害、すぐにできる駆除対策についてまとめました。

放置でいいんじゃないの・・・小さいんだしさ~。

ダメだよ!コイツは危険なんだ・・・。
チャタテムシとは?どんな虫なの?
まず最初に。
チャタテムシという虫はいません。チャタテムシはシラミやハジラミ以外の微小昆虫の総称です。別名本シラミとも言うようです。
以下にチャタテムシの特徴をまとめます。
◎好きな食べ物:カビ
◎好きな湿度:60~80%以上
◎好きな気温:25度以上
◎嫌いなもの:乾燥・低温
◎好きな場所:畳・古い本・押入れ・段ボール・乾麺・小麦粉など、湿気を吸ってカビやすいものならなんでも♪

プロフィール紹介風にしてみました。
チャタテムシは生暖かくて湿った場所が大好きです。だから古い本の中とか、畳の間などに大量発生することがあります。
チャタテムシが起こす被害はどんなものがあるか
チャタテムシだけなら家に生えたカビを食べてくれるというちょっと嬉しい仕事をしてくれます。(その後の排泄問題もありますが)。ですがチャタテムシがいることで起こる被害もあります。
ダニを引き寄せる
チャタテムシがたくさん増えるとそれをエサにするダニも増えてしまいます。それがツメダニです。ツメダニは人を刺咬し、咬まれた場所は赤くかゆくなります。
ツメダニに刺される場所は特に露出をしていない皮膚の柔らかいところです。お腹や太ももなどがツメダニがよく咬む場所になります。この場所に赤いポツポツができた場合にはツメダニを疑った方がいいです。
アレルギーを引き起こす
チャタテムシの死骸がアレルギーの原因になる可能性があります。
チャタテムシの場合、呼吸器からの吸引だけでなく、乾麺や小麦粉に繁殖し、それを知らずに食べてしまった際にアレルギーを起こすこともあります。
繁殖力が強い
チャタテムシは卵を産んで繁殖します。とはいえ、一匹で何千個も卵を産むわけではありません。
ただし、チャタテムシは毎日卵を産みます。1~2個と数は多くないですが1匹のチャタテムシは一生涯のうちに約200個の卵を産みます。
そして卵から成虫になるまでの期間はわずか20~30日。これを繰り返すためあっという間に大量発生してしまいます。
チャタテムシってどうやって駆除したらいいの?
最初に言っておきますが、家の中からチャタテムシをゼロにするのは非常に困難だと思ってください。
ちょっと雨の日が続いた時や家の中の一角でも湿っぽい場所があるのでしたら、そこにチャタテムシは現れます。
一度発生したチャタテムシは人の体やものにくっついて移動し、適応できる環境を見つければ再びそこで繁殖します。
チャタテムシの中には必ずしも雌雄分かれたものばかりではなく、雌だけで繁殖し続けるものもあります。これほど繁殖力が強いため、家の中の全てのチャタテムシをゼロにするのが難しいのが実際のところです。
ただし、チャタテムシ自体の生命力はたいして強くはありません。25度を下回ると卵を産めなくなってしまいますし、湿度50%以下では適応できずに死んでしまいます。
殺虫剤に対しても弱く、抵抗性がないためバルサンなどで一気に殺虫することも可能です。チャタテムシの駆除のポイントはゼロにするのを目指すのではなく、少しずつ数を減らしていくことを目標にしましょう。
そのためにすべきなのがカビ対策です。
チャタテムシのエサになるカビを減らそう
上記でも書いたようにチャタテムシはカビをエサにしています。そのエサが無ければチャタテムシは繁殖できません。
極論を言えば湿度80%で湿度30度というチャタテムシにぴったりの環境を用意してもカビさえなければチャタテムシは増えないということです。
とはいえ、カビもまたどこにでもカビの胞子を飛ばします。そのカビを生やさないためにはチャタテムシ対策と同様に乾燥が効果的です。
梅雨時期などでどうしても湿度が高くなってしまう時期にはエアコンを使って上手に除湿をしたり、空気の循環がないような部屋は扇風機を回して風を送るのもカビ対策になります。
あとは、バケツ半分に大さじ1杯ほどの塩素を入れて拭き掃除をすると、カビ・チャタテムシ・ダニ予防になります。(塩素を使いすぎると畳の色が変わるのでご注意ください)
チャタテムシが大発生した畳はどうする?
本や乾麺などは範囲が狭いので大発生した場合でも、案外対策しやすいですが、畳などの広範囲な場所に大発生した場合には拭き掃除や乾燥よりも日干しすると効果的です。
ただ畳を日干ししても、チャタテムシは畳の間に潜り込んでしまうため、片面だけではなく両面を日に当てるようにします。
畳を日に当てると色褪せる可能性もあります。どうしても色褪せを避けたい場合は除湿器またはエアコンを使って徹底的に乾燥させるようにしましょう。
この時も一旦畳を上げて壁に立てかけるなどして裏面もしっかりと乾燥させるようにしましょう。この要領で古本なども、太陽にしっかり当てることでチャタテムシを追い出すことができます。

本も色褪せたら嫌って人は日に当ててはいけません。

太陽殺菌が一番なんだけどね。
我が家のチャタテムシ追い出しプラン【成功例】がコレ
我が家でも新調したばかりの新しい畳にあっという間にカビが生え、そしてチャタテムシが湧きました(涙)
我が家のチャタテムシ↓
小さいですよね。よく気づいたと思いますよね?これがいっぱいいたんです!
拡大してみるとこんな感じ↓
白アリみたいに見えますね。ちなみに電子顕微鏡で見るとこんな感じだそうです↓
出典:シルラボブログ

グロ・・・
こんなに小さいのですが、こういうのが畳のいたるところにいるわけです。
カビは目に見えるほどしっかり生えています・・・↓

新しい畳だったのに、悲しい・・・。
ちなみに畳は新しい方がい草がまだ湿っていてカビが生えやすいそうです。
畳を外に干して日光消毒
まずは畳を全て外に出して真夏の太陽の下でじっくりと日光消毒をしました。もちろん裏も表もです。
その間に畳を置いていた床板部分に塩素と水を1:9で作った特製塩素スプレーを撒き、エアコンで乾燥させました。

メガネとマスクは必須です。
畳をほうきで掃いてカビとチャタテムシを追い出す
日光食毒した後はバシバシと布団叩きのようなもので叩きたくなりますが、叩くと畳が傷みやすいため、なるべく目の細かいほうきで丁寧に掃いていきます。
最後に畳の表面を除菌用アルコールシートで拭く
アルコール入りの除菌シートってありますよね。あれで畳をまんべんなく拭いていきます。その後はしっかり乾くまでもう一度日光浴をさせて、畳が乾いたらあとは室内に戻します。

これで完成!
これで一旦はカビもチャタテムシもいなくなります。しかし永遠というワケにはいきません。この方法はあくまでも今いるチャタテムシとカビを減らす方法になります。
せっかくここまでお手入れをしても、雨の日が数日続くと人の出入りの少ない部屋の新しい畳ならまたカビが発生し、チャタテムシを誘因してしまいます。
これを防ぐには「掃除機を毎日かける」これに限ります。
でも、人の入らない部屋を毎日掃除機かけるのってけっこう面倒。ということで我が家はルンバを購入しました。
ルンバならお部屋の隅々まで勝手に掃除して、勝手に終わったら充電して翌日に備えてくれます。ルンバを毎日稼働させるようにしてからチャタテムシもカビも全く見なくなりました。

型落ちルンバならだいぶお安くなっているので、興味がある人はぜひチェックしてみてください。
まとめ
神経質になり過ぎたくはないですが、小さい子がいるとアレルギーを起こしたり喘息の原因になったらどうしよう・・・と思ってしまいます。
そもそもいくら田舎暮らしでも虫と同居は気持ち悪いものです。居心地のよい環境出過ごすためにもカビ・チャタテムシ対策はしっかり頑張りたいですね!