信州長野・安曇野への移住。どうやって物件を探したか？

私が信州長野に移住を考えたのは2011年3月のあの大震災を経験してからのことです。

といっても被災地に居たわけではありません。
神奈川県川崎市に住んでいました。

あの震災の時、なにげに関東も震度5～4だったんですよね。
電車は止まるし、石油コンビナート大火災の影響でガソリンもまともに買えませんでした。

そんな状況に私よりも強い不安を抱いたのは夫でした。
その夫が青天の霹靂的行動を取りまくって、2011年の10月には安曇野に住んでいたというわけです。

移住先選びは「適当」だった私達

こんなサイトを立ち上げておきながら、私達の初めての移住（川崎市→安曇野市）先選びは正直、適当でした。

ほとんど何も考えていません。
強いて考えていたとすれば、「景色がキレイ」くらい。

とにかく人ごみも満員電車も、災害に弱い都市生活も全部嫌になった夫が、何度か遊びに行ったことのある長野を思い出して「そうだ、長野に行こう」と決めたという感じです。

この安易な決断は後々ちょっとした苦労を招きます。

このような経験から、地域選びは慎重にした方がいいと思います。
何の覚悟も信念も、ついでに言えば知識もないままの移住は危険です。

失敗とは言いませんが、後々「もっと調べておけばよかった～！」ということは山ほどありました。

物件探しはどうやった？

物件探し。
田舎暮らしをする上でもっとも重要という人も多いのではないでしょうか。

物件の探し方については人それぞれ色々とあるかと思いますが、ここでは私たちのやり方をご紹介したいと思います。

おおまかな地域を決める

長野を例にあげますと、長野と一言で言っても広いわけです。
これを全て視野に入れて物件を探すのはとてもじゃないですけどムリです。
（時間がたっぷりある間はこの方法でいいと思います）

なので、地域を限定します。
この地域選びが肝なので、以下の記事を参照して決めてみてください。

こうして決めた移住候補地域の物件を探していきます。

最初はネットで情報を集める

移住候補先の物件については最初はネットで情報を探します。

この時にはすでに「どんな家がいいか」をある程度固めておくと探しやすいです。

上記については明確にしておいた方がいいと思います。

田舎に住んだら絶対一戸建て！という方も多いと思います。
ペットを飼いたいという場合にはあらかじめペット可物件を探した方がいいでしょう。

駐車スペースが一台分しかない物件の場合、車を2台にしたいと思ったら駐車スペースを新しくどこかに設けなくてはなりません。
田舎って「一人一台」がけっこう普通です。
夫婦共働きならなおさらです。
我が家のように二人とも家に閉じこもって自営業というのであれば、一台で十分ですが^^;

便利な町中がいい、景観の美しい山間部や海の側がいいなど、周辺環境についても考えておきましょう。

場所によっては賃貸料金が月1万円という破格物件も。
購入の場合も0円からあります。

町中は難しいですが、山間部であればあるほどこのような物件も多いです。
もちろん修繕が必要な物件が多いため、修繕費は必要になります。
（自治体から補助がでる場所もあります）

上記した物件のほとんどは不動産会社ではなく、役場管理のものが多いです。

ネットで情報を探す方法としては
【1】
自治体の公式サイト
↓
空き家情報

【2】
地域の不動産情報
↓
物件の相場チェック

などですが、安い物件や破格物件があるのは【1】であることがほとんどです。

移住したい地域が決まったらまずはその自治体の公式サイトをチェックすると物件探しのヒントがたくさん隠れていると思います。

地方都市は安価な物件は少ない

田舎といっても、あんまり田舎過ぎるのはちょっと･･･という方が候補に入れるのは地方都市ではないでしょうか？
買い物は便利だし、そこまでゴミゴミしていない。
ちょっと出ると田舎の風景が広がる地方都市は魅力的です。

しかし、地方都市の物件はそれなりのお値段がします。
県庁所在地となると首都圏周辺とそんなに変わらない価格帯のものも。

安価な物件を求めるのであれば、地方都市は候補から外すのがベターです。

不動産屋で探すなら地元の不動産会社を尋ねよう

ネットで物件情報を探している場合、なかなか地元に直結した不動産会社の持つ情報まで辿れない場合があります。
移住前は何度か足を運ぶのが一般的だと思います。
その際にぜひ、地元の不動産会社を尋ねてみてください。

実際、今住んでいる我が家はネットで見た物件ではなく、飛び込みで訪れた地元不動産会社から紹介してもらった物件です。
安曇野市って田舎の中でもビギナー向きというか、割と便利な地域の方に入ります。

なので物件もそこそこの価格。
そんな中で今住んでいる借家はかなり掘り出しモノだったと思っています。

車で通りすがりに見つけた一軒の小さな不動産会社。
そこで私達の希望を話したところ、さらに別の不動産会社を紹介されました。

行ってみたところ、それは会社というよりは「小屋」のような佇まい。
小さなプレハブで、手書きの会社名が申し訳程度に戸口に貼られていました。

個人でやっているその不動産会社のYさんは、そんな中スーツでびしっと出迎えてくれました。
いくつか物件を見せてもらいましたが、いずれもネットにないものばかり。
さらに相場よりも2～3割安いんです。

築5年そこそこの新しい大きな一戸建て物件も7万円ほどでした。
もっと田舎であれば「7万円？！はっ！高い！」というのが普通かもしれません。

しかし田舎と言えども便利な安曇野で大きな一戸建て7万円はそこそこの安さでした。

いくつか物件を見せてもらいましたが、その中で一番理想に近い物件「庭・畑・駐車場スペース付き、ペットOK、景観良好」という一戸建てに決めました。

物件見学に行った時にはバランス釜のお風呂だったんです。
それでもいい！と思っていたのですが、
入居してみてびっくり！

大家さんが最新式のきれいなユニットバスに交換してくれていました。
壁も塗り替えてくださったり、床もワックスをかけてくれたり、畳も全て新品にしてくれるなど至れり尽くせりでした。
お願いしていないのに、ここまでしてくださった大家さんへの感謝は今でも忘れられません。

ちなみに賃貸ですが2年に1度の更新料も不要だと言ってくれました。
私達にしてみたら神様みたいな大家さんです。

知り合いが一人もいない土地に夫婦二人だけで移住を決めた私達にとってはとても心強い存在でした。

ネットで一通りの相場をチェックしたらその土地に出向いて今度は自分の足で探す。
相場を知っているからこそ、どれがお得なのかそうじゃないかのかも判断がつきます。

物件探しのまとめ

物件探しはその移住が成功するかどうかを左右するほど大きな要因です。
ぜひじっくりと自分の希望に沿うものを探してみてはいかがでしょうか？

ちなみに田舎であればあるほど、物件の買い手・借り手は少なく、首都圏近郊で起こりやすい「迷っていたら他の人が先に決めちゃった！」というケースは減っていきます。

空き家バンクに登録されている物件などは10年以上放置された物件も多いです。

「田舎暮らしの物件選びは焦らない」でゆっくりと探していきましょう。