田舎暮らしを始める上で「仕事が無い」というのがネックになってなかなか本格的に考える事ができないという方は多いと思います。
しかし、本当にそうでしょうか。
田舎暮らしを始めて「貧しくなったらどうしよう」「家族を養っていけなかったら・・・?」という不安はよく分かります。
私自身もこんな不安を持っていたからです。
でも―・・・飛び込んでみて分かったことがあります。
田舎には田舎らしい仕事があります。
もしかしたら都会生活以上に豊かな生活がここにあるのかもしれません。
最初に考えたい収入と支出の違い
田舎に住んで、都会よりも高額になるものもないわけではありません。
例えば、光熱費。
田舎に行けば都市ガスなんてありません。基本はプロパンガスです。
プロパンガスは都市ガスの1.1~2.2倍の価格になります。
都市ガスなら5,000円程度だったのが田舎に来たら10,000円になる可能性があるということです。
ですが、それ以外のものについてはどうでしょうか?
家計にとって平均して30%前後を占めると言われる「家賃」や「住宅ローン」といった負担の大きい部分をぐんと下げることが可能です。
野菜を自分で作ったり、魚釣りをするなど食費を抑える術もたくさんあります。
ご近所からのおすそ分けも少なくありません。
都会に住んだ場合の毎月のトータルの支出と田舎のそれとでは、多くの場合田舎の方が安く抑えられることがほとんどです。
都会生活では収入も多いですが、支出も多い。
田舎では収入が少ない分、支出も少ないというケースが多いと言えます。
結果、貯蓄に回せる分は都会と同等か、田舎の方が高くなるという場合も。
個人の収入や生活スタイルに左右される部分が大きいため、一概には言えませんがこのようなケースは特別ではないのです。
参考:NHKクローズアップ現代~移住1%戦略は地方を救えるか「地方暮らしはおトク? 移住の実際を分析」~
子育て世代なら保育料減額、または無料の地域を選べば月の支出を大きく減らせます。
起業をしたいなら起業に補助を出してくれる地域なら初期費用を大きく減らすことができます。
田舎での働き方は一言で言えば自由度が高いと言えます。
そんな田舎暮らしだからこそやりたい仕事を5つご紹介したいと思います。
地域おこし協力隊
総務省の取り組みの1つである「地域おこし協力隊」。
地域外の人を積極的に誘致し、地域の魅力や特産などを発信していく「地域おこし協力隊」は国の保障と、自治体のサポートを受けながら始められるため、安心して取り組める仕事の一つ。
任期は1年~3年と決まっているため、その後の身の振り方を考えながら「とりあえず」田舎暮らしの取っ掛かりとして地域おこし協力隊に挑戦する方は多いです。
月給は基本16万6千円と決まっていますが、自治体によっては20万円程度まで上乗せしているところもあります。
任期終了後に起業する場合には、100万円を上限として支給されるとあって、田舎での起業を考える方にも人気があります。
地域おこし協力隊は募集がある自治体に応募する必要があります。
どんな自治体がどんな条件で募集しているか、まずは情報収集が先決です。
◎詳しくはこちら↓
暮らしのこれからを変える
地域おこし協力隊員募集中
ネットビジネス
田舎に居ながらして世界中と繋がることができるネットビジネス。
ネットをビジネスに活用するのが当たり前のこのご時勢、そろそろ「ネットビジネス」という言葉自体が死語かもしれませんが、とにかくネットを使った仕事や起業は田舎暮らし向きです。
手作りのグッズや自分のアイディアから製品化したものなどをBASEを使って手軽に販売するのもいいと思います。
意外な才能を開花するチャンになるかもしれません。
ヤフオクを本業にして、サラリーマン以上に稼いでいる人達もたくさんいます。
特技があればストリートアカデミーで講座を開くのもいいかもしれません。
パソコンやエクセルのスキルなんかが人気らしいですが、それ以外にもユニークな教室がたくさんあります。
収納の教室、ノミの使い方、ビーズアクセサリー、編み物、盆栽、家庭菜園などなど。
自分ではこんなのは趣味、と思っているものも意外と評価し、教えて欲しいという方はいるものです。
手始めに一度登録して、自分でも体験してみるのもいいと思います。
ダブルワーク・トリプルワーク
田舎に限ったことではないですが、最近は正社員になって「終身雇用」をする人が減って来ました。
労働力もシェアする時代。
仕事を複数掛け持ちする「ダブルワーク」「トリプルワーク」が徐々に浸透しつつあります。
田舎は意外にもそんな「仕事の掛け持ち」に適した環境と言えるかもしれません。
・地域おこしのイベントに協力する。
・クラウドソーシングを使って、ライターをする。
(ココナラとかランサーズとか有名ですね)
・地元の直売所でパート
などなど。
たった一つの仕事ではまともな生活費にならなくても、複数の仕事を1日単位、または月単位、年単位で掛け持ちすることで、収入は安定してきます。
農業
例えば鹿児島県の枕崎市では、農業を始める移住者に月20万円を2年間支給してくれます。
また、鳥取県の日南町では、新規で農業を始める方に800万円の助成が出ます。
他にも農業をする土地を無料で貸し出したり、充実した研修制度があったりと、農業を始めたいと思う方への支援は手厚いです。
「土を触って暮らしたい」と考える方なら農業を検討してみてもいいかもしれません。
継承者になる
何十年、場合によっては何百年も前から代々継承されてきた伝統工芸や技術、その他様々な仕事がその「後継者不足」によって、継続できないという出来事が各地で起こっています。
このような継承者を名乗り出るというのもいいと思います。
ネットで「後継者 募集」と検索すればたくさんの募集内容が閲覧できます。
もし自分が行きたい土地があるのでしたら、その土地の自治体に問い合わせをしてもいいかもしれません。
ただし継承者になる、というのはある程度覚悟が必要です。
後継者不足の解消というのは、募集した側にしてみてはとても嬉しいこと。
その期待を「やっぱりや~めた」で裏切ってしまうのは残酷だと思います。
後継者になるというのは「人対人」が色濃い仕事。
本当にその仕事を好きになれそうか、守っていく覚悟があるか、今一度自問自答してみてください。
必要な仕事量とお金を考えてみよう
お金はあればあるだけいい、という人が多いかもしれません。
将来どうなるかわからない
子供の学費
大きい病気をしたら?
などまとまったお金が欲しいと思う理由はいくらでもあります。
だからといって、仕事に明け暮れて定年まで過ごしてしまうというのは、時間の使い方がちょっともったいないと思いませんか?
大好きな仕事ならそれでもいいかもしれませんが。
子供と過ごす時間
愛犬と過ごす時間
夫と過ごす時間
趣味の時間
こういった時間を日々の中に織り込むことは、人生を豊かにするという事に繋がるかもしれません。
自分にとってどの時間が大切なのかを考え、一日の仕事量は○時間、月に○円あればいい、と線引きをしてみましょう。
こうすることで見えてくる働き方がきっとあると思います。